どーも、やまもとです。
おじいちゃんの家に「Canon Demi EE-17」というフィルムカメラがあって、気になってたのでメルカリで3000円程度で購入してみました。
Demiシリーズはフィルムカメラのなかでもハーフサイズカメラという種類のカメラです。
気軽にフィルムを始めるのにぴったりのカメラだったので、今回はその紹介をします。

おじいちゃんの家にあったCanonとMamiyaのカメラ
目次
Canon Demi EE17のスペック
ハーフサイズカメラ
ハーフサイズカメラとは、その名の通り半分の面積を使って写真を撮るカメラです。
つまり、24枚撮りのフィルムはその倍の48枚、36枚撮りのフィルムはその倍の72枚撮影ができるのです。
昔はフィルムカメラもフィルムも高価だったため、より多く撮るために開発されたようです。
いつの時代もエコですね。
いつの時代もエコですね。
一番有名なハーフサイズカメラはOLYMPUSのPENシリーズですね。
そのほかRICOHのAutohalf(オートハーフ)などもあります。
Canon のDemiシリーズも全てハーフカメラなのですが、Demiとはフランス語で「半分」を意味するそうです。
Demiシリーズは1963年~1967年まで発売されていたそうで、6種類ほどシリーズが続いたようです。
今回紹介するEE17は最後から2番目に発売された、完成形に近いカメラです。
最後に発売されたのはEE28なのですが、EE17のほうがスペックが高くフラグシップ的な立ち位置も占めていたように思います。
明るいf1.7のレンズ
ハーフサイズカメラとして有名なOLYMPUSのPEN EE-3はレンズの解放がF2.8。
一方、Canon Demi EE17はその名の通りF 1.7ととても明るいレンズを備えています。
ハーフサイズカメラの中では一番明るいんじゃないでしょうか。
F値が低いので当然ボケも大きい。
ハーフサイズは今でいうAPS-Cに近いサイズなのでよくボケるのがわかりますね。
しかし、ピント合わせが後述の「目測式」なのでかなりシビアに距離を見定めてピントを合わせないと、ピンボケの写真になってしまいます。
シャッター速度はバルブ~1/500までです。
30mmの広角レンズ
カメラに備え付けのレンズは30mmの広角レンズ。
見ている景色とほぼ同じ画角なのでスナップ撮影などにピッタリです。
今更の紹介で申し訳ないですが、このカメラはレンズが交換できないものです。
基本の構えは縦の写真になる
通常のカメラだと、普通にカメラを構えると写真は横向きの写真になります。
しかし、ハーフサイズカメラはファインダーを覗いてわかる通り、
普通に構えると縦の写真になります。
横向きの写真を撮る場合はカメラを90度回転させ、
普通のカメラで縦の写真を撮るように構える必要があります。
ですので、自然と縦の写真が多くなります。

夜にバルブで撮影
ピントは目測
普通の一眼レフを使っている人にとってある種の衝撃かもしれませんが、
ファインダーから見える景色はレンズを通したものとは違います。
“写ルンです”を想像してもらえるといいでしょう。
普通一眼レフはレンズから入った光をミラーで反射させてファインダーに映します。
しかしこのCanon Demi EE17のファインダーの景色はカメラの上にある小窓から直接入ってきます。
しかしこのCanon Demi EE17のファインダーの景色はカメラの上にある小窓から直接入ってきます。
見えている景色の画角とほぼ同じだからできる技でしょう。
レンズからの景色が見えるわけではないので、ピントを合わせるのは目測です。
レンズに1m/3mなど距離のメモリがあって、カメラと被写体の距離を測ってピントを合わせます。
Canon Demi EE17はファインダーの中にも目盛りがあるのですが、
ピントが合っているかどうかわかりにくいのです…
開放f1.7だとかなりボケるため、ピントが合っていない写真になりやすいです。
静止物の撮影なら距離を測れるのですが、
動いている被写体の場合はある程度絞っておくのがいいかもしれません。
動いている被写体の場合はある程度絞っておくのがいいかもしれません。
最短撮影距離は0.8mです。
露出計は電池で稼動する
露出計もついていて、シャッター速度など自動設定してくれるオートモードも搭載しています。
昔のカメラのあるあるですが、電池は水銀電池を使用します。
今は水銀電池は売っていないので、100円ショップなどで売っているLR-44で代用するといいでしょう。
ただ、かなり昔のカメラなので露出計がうまく作動しない、あるいは作動しても精度が不明な場合もよくあります。
OLYMPUS PEN EE-3などのハーフサイズカメラはオートしかない機種もありますが、
Canon Demi EE17はフルマニュアルで撮影ができるので、露出計が動かなくても問題ありません。
Pentax SPの記事でも紹介しましたが、
露出を決定する際はスマホアプリ「覚える露出計」が使いやすくて便利です。
見た目がかわいい

修理をするために革を取ると、中はモナカ構造
ここまでスペックの説明をしてきましたが、
このDemiはなんといってもデザインがかわいい。
サイズもハーフサイズカメラにしてはやや大きいですが、iphoneとほぼ同じサイズ。
かばんに入れておいても持ち運びにそこまで負担がなく、手にするとテンションが上がるカメラです。
Canon Demi EE17作例
Film : Kodak Color Plus 200
フィルムカメラをコスパよく楽しむのに最適
ハーフサイズカメラは通常の倍の枚数撮影できるのでコスパがよくフィルムカメラを楽しめます。
旅行とかに持って行ってたくさん撮ってもいいですね。
ハーフサイズカメラではレンズが交換できるOLYMPUS PEN Fも気になるところ。
でも携帯性はDemiのほうが高いです。
どこでも気軽に撮影できるCanon Demiでフィルムカメラを楽しんでみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。