ずっとSONYのフルサイズ機・α7(初代)を使ってきました。
安くて使いやすいフルサイズで満足していたのですが、ずっと頭の片隅に「フジの色味は最高」という言葉が残っていました。
そんな中、いろいろな事が重なりまとまったお金ができたので、勢いもあってフジフイルムのX-S10を導入したのでその経緯などをご紹介しようと思います。
- SONYユーザーが魅かれたフジフイルムの良さ
- X-S10を選んだ理由
- 使ってみた第一印象
SONYユーザーがフジを導入するたった一つの理由
これは多くの人が頷くように、シンプルな理由です。
フジフイルムの色表現が唯一無二だから
カメラはメーカーによって、同じ被写体でも表現の仕方が異なります。
一般的には下記のように言われています。
メーカー | 特徴 |
---|---|
Canon | 温かく鮮やかな色、ポートレート向き |
Nikon | 見たままの色を再現するのが得意、風景撮影向き |
SONY | やや淡白な色味で青っぽい印象、色味よりも機能の充実度に定評がある |
FUJIFILM | フィルムの色味を追求した諧調豊かな表現が得意 |
OLYMPUS | 鮮やかな青に定評がある。彩度が高く出る印象 |
なんだかんだ5つのメーカー全てのカメラを使ったことがあります。
最初に使ったのがCanonのEOS kiss X7なのですが、このカメラで撮った写真が実はかなり気に入っていたりします。
Canonやフジのような温かみのある色味が僕は好きです
彩度の高いパキッと「THE 綺麗」という写真よりも、思い出の空気感を残すのが好きな人はCanonやフジがおすすめだと個人的に思います。
今回購入したX-S10の特徴
フジフイルムのカメラはいくつもありますが、その中でも今回購入したのは昨年発売されたX-S10。
選んだ理由は次の6つです。
- 上位機種と表現力なのに安い
- 豊富なフィルムシミュレーション
- 強力な手振れ補正
- 動画向きの豊富な機能
- 高機能なのにコンパクト
- 見た目が最高にかっこいい
上位機種と同じ表現力なのに安い
X-S10 | X-T4 | X-Pro3 | |
---|---|---|---|
有効画素数(万画素) | 2610 | 2610 | 2610 |
画像処理エンジン | X-Processor 4 | X-Processor 4 | X-Processor 4 |
ボディ値段(税込) ※マップカメラ最安価 | ¥118,800 | ¥169,799 | ¥189,800 |
X-S10に搭載されている画像処理エンジン「X-Processor 4」は、上位機種の「X-T4」「X-Pro3」と同じもの。
画素数も「X-S10」「X-T4」「X-Pro3」3機種とも同じで、スペック上3機種とも撮影できる写真のクオリティは同じになります。
それでいて値段は他の2機種よりぐっと安い。
もちろん連写性能だったり、ギミックの違いがあったり、他の上位2機種の方が優れている点は多いものの、それを上回るコスパがあります。
僕はマップカメラさんで中古の「良品」を10万円程度で購入しました。状態も綺麗で、さすがマップカメラさん…
豊富なフィルムシミュレーション
フジフイルムのカメラといえばやっぱり外せない「フィルムシミュレーション」。
もともとフイルムカメラを製造・販売していたフジフイルムだからこそ、フィルム表現にこだわった写真を撮影することができます。
画像処理エンジンが「X-Pro3」などと同じなので、使用できるフィルムシミュレーションも上位機種と同じ。
「X-S10」では全部で18種類ものフィルムシミュレーションを楽しむことができます。
レタッチでは出せない深い色表現が出せます。
正直、どんなカメラで撮影してもRaw現像してレタッチすれば似た表現になるとナメていました。しかし、X-S10を使ってみると「これはこのカメラでしか出せないわ…」と驚愕しました。
この色味が欲しくてフジのカメラを使い続けている人の気持ちがよくわかった瞬間でした。
クラシックネガが最高すぎる。
フィルム写真が好きな僕は、クラシックネガのこの微妙な色の階調に惚れ惚れしました。レタッチをする必要がほとんどないくらいいい色で撮影できます。1ショット目で大好きになりました。
僕はオールドレンズも愛用しているので、フィルムシミュレーション+オールドレンズでかなり素敵な写真が撮れるようになりました。
強力なボディ内手振れ補正
色表現が最高な上に、手振れ補正機のもついています。
5軸補正に対応し、補正効果は最大6.0段分です。
X-T4にも手振れ補正がついていますが、そちらは最大6.5段分とより強力ですが、X-S10はそれに迫る強力さだそうです。
十二分に実用的な強力さで、動画撮影時も三脚なしで撮影することができます。
長時間露光の撮影も安心です。
動画向きの豊富な機能
「フジの動画機」と言われるほど、X-S10は動画撮影の機能が充実しています。
Vlogや、シネマティックな動画撮影を気軽に取り組むことができる機能が盛り沢山です。
バリアングル液晶だから自撮りしやすい
X-S10で採用されているのは自撮りがしやすいバリアングル液晶です。自撮りだけでなく、ローアングルやハイアングルなど、自分の撮影したいポジションでの画面確認を容易にすることができます。
よく言われているように、X-T4もバリアングル液晶だがマイク端子に干渉してしまう、といったことがX-S10では解消されています。
バリアングルは収納時の液晶保護にも役立ちます
画面をひっくり返した状態でたたむことで、液晶をカメラ本体側に向けることができ傷防止に役立ちます。
X-Pro3は画面液晶をあえて見えないように設計されていますが、X-S10でもバリアングルを生かして擬似的に画面を見えないようにできます。あえて液晶を見ずに写真に集中するというX-Pro3のコンセプトはとても好きです。
動画撮影でも大活躍の手ぶれ補正
前段でも説明をしましたが、とにかく手ぶれ補正機能が強力です、動画撮影時も遺憾無くそのパワーを発揮してくれるので、三脚なしで動画撮影を楽しむことができます。
本当にVlog向きのカメラです。
4K撮影が可能
最大で4K/30fpsで動画が撮影できます。X-T4は4K/60fpsまで撮影可能だそうですが、正直僕個人としてはそこまで必要ないかなというのが本音です。撮影ファイルも重くなっちゃうしね。
僕は4Kで撮影し、最終的にはFull HDで書き出すことが多くなると思います。
最新のセンサーでの映像なのでかなり綺麗に撮れます。動画撮影でもフィルムシミュレーションが使えるので、カラーグレーディングも必要なくなるかも。
Log撮影ができる
フィルムシミュレーションだけでなく、フジのログ撮影「F-Log」も使用できます。今までLog撮影もしたことがないのでとても興味深いです。
将来的にはカラーグレーディングもしっかり勉強したいな
他にもFullHDで240pのスローモーションが撮影できたり、動画撮影用のプリセットを写真とは別に用意することができたり、瞳AFの精度が高かったり、動画機としての機能が揃っています。
高機能なのにコンパクト
カメラの「軽さ」は正義です
これだけの機能が詰まっているにもかかわらずかなりコンパクトなボディです。
重量は500gを切る約465g(バッテリー、 SDカード含む)。レンズも軽いものを使えば全然持ち運びが苦ではありません。
僕の場合、子どもと一緒に出かけることがほとんどなので、そもそも子どもの荷物が多い。そこにさらに鉄アレイのような重さのカメラを追加するのは現実的ではありません。
X-S10の重さは500mlのペットボトルと少々の重さ。この重さならどこでも気軽に持ち運べます。
子どもの撮影をメインにしているパパ・ママにも十分おすすめできるカメラだと言えます。
見た目が最高にかっこいい
X-S10に限った話ではないですが、フジフイルムのカメラってなんであんなにかっこいいんですかね。
フィルムカメラを彷彿とさせ、シンプルで無駄がない見た目は他のカメラメーカーにはない特徴です。
機能だけでなく、「見た目が好み」っていうのもとても重要な要素だと思います。旅行から日常まで、側で思い出を記録してくれる相棒はかっこいいのが一番です。
女の子がフジのカメラを持っていると、つい目がいってしまうのもフジのカメラのせいだとしておこう。
一緒に購入したレンズと作例
フジのXマウントのレンズは持っていなかったので、今回新たに購入しました。
純正レンズと引けを取らない高コスパのレンズ・Viltrox 33mm f1.4です。33mm、すなわちフルサイズ換算で50mmに近くなんるので標準的な画角をしています。
自分の今目で見ている風景と同じ画角の写真を撮ることができます。
写真も動画もこれで頑張りたい
フィルムシミュレーションもさらに自分好みにカスタマイズできたり、カスタムボタンの割り当てを自由に変更できたり、まだまだ全然使いこなせていません。
しかし、初めて起動してから特に何も設定していない状態でシャッターを切った瞬間「これは購入すべきカメラだった」と確信するほど感動したX-S10。
これから写真もVlogもフジのカメラと一緒に頑張っていきたいと思います!
長期使用して感じたことや、今後新しいレンズを導入した際のレビューなど、随時X-S10にまつわる記事を書いていこうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
X-S10は大変人気の商品のため、僕が購入するタイミングでは新品のボディの販売がしていませんでした。マップカメラさんなどで新品を購入したい場合は、入荷の連絡をメールでくれるサービスなどを活用するといいと思います。